最近見た美術展 [横浜トリエンナーレ、サンシャワー、運慶]
最近見た展示からよかったのをいくつか。忘れないうちに。
【ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス】
まとまった休みが取れたので横浜へ。
第一次幻惑大戦 / 風間サチコ
ロンドン自爆テロ犯(L-R) / ブルームバーグ&チャナリン
風景から歌|海のあるまち / 瀬尾夏美
掌握 / 木下晋
穴 / マーク・フスティニアーニ
スタジオ・カレンダー / ロブ・プルイット
赤レンガ倉庫。
プライウッド新地 / 宇治野宗輝
他にも、ウォーク・イン・フクシマ / Don’t Follow the Wind でVR初体験。VRすごすぎ。見入った。
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【サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで】
2館同時開催という大規模な展示。
まずは新美。
最近は作品の写真を撮れる展示が増えてきて、アートと人々との距離が近くなっているのかなと思った。例によって、サンシャワーもほぼ全作品を撮影可だった。
俗に言うインスタ映えするのは、
ブー・ジュンフェンの《ハッピー&フリー》
こういうのとか、
黄金の亡霊(どうして私はあなたがいるところにいないのか) / スラシー・クソンウォン
こういうのだったりするのだが、
私が特に感動したのはホー・ツーニェンの『2匹または3匹のトラ』という映像インスタレーションである。
東南アジアにおいて古来、虎は祖先の生まれ変わりや神様として崇められ、時には病や死、破壊の前兆として恐れられてきた。このような曖昧で共生的な虎と人間の関係は、シャーマンであり放浪者、時には吉兆や呪いの徴として、水のなかで王家の血筋を引く虎に変身する「ウェアタイガー」にまつわる伝承に結実したのだ。植民地化政策においてイギリスが19世紀に行ったマレー虎の大虐殺は、この虎と人間の共生関係を破壊した。しかし、変態の達人である虎は物理的な死を乗り越えて、新しい形態ー「マラヤの虎」の異名を持つ日本の軍人、山下奉文ーに姿を変え、まさに虎のような戦い方で1942年にイギリス軍に圧勝する。
(図録より)
どういう作品か、と言われると説明が難しいのだが、とにかく見入った。
両画面に虎と人間がそれぞれ映し出されて、テニスの試合のように首を左右に振りながら鑑賞するのも初めての経験だったし、「Were tiger」が未だに頭に残っている。
これを観られただけで来た価値は十分あったなと思う。
続いて森美へ。
地、火、水、風、空 / ポー・ポー
誰もいない椅子 / バン・ニャット・リン
森美のほうの展示はちょっと難しかったですね。
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続いてはこちら。
【興福寺中金堂再建記念特別展 運慶】
雨の上野。
東京国立博物館の平成館。初めて入った。
展示品はほとんどが国宝か重要文化財。
運慶の作品は現存するのが31体、うち22体がここに集結しているという。(ぶらぶら美術・博物館情報)すごい。
チケットが当たったので行ったのだが、行ってよかった。
チケット代がタダだったので音声解説を借りてみた。うーんおもしろかった。
運慶と快慶は血縁関係じゃないのは知らなかったな。
ゴツゴツの肉体に際立つ玉眼の美しさ。
360度ぐるりを見られる展示方法も良い。
平日だがグッズ売り場は大盛況。グッズも豊富。
マグネットを買った。
さりげなく同時に開催していた「日本の考古展」というのもよかった。
銅鐸とか土器とか土偶とか、教科書で見たものがたくさん。
もっとゆっくり見たかったけど閉館時間になったので出た。